百物語の館とは…

団体紹介  《百物語の館》とは、《京都精華大学 人文学部 堤邦彦研究室》が主催する怪談朗読団体または怪談朗読イベント名です。

 ────古来より伝わる夏の風物詩《百物語》。
 ひとり一話ずつ怪談を語り、語り終える度に、蝋燭の火をひとつずつ消していく…。
 江戸時代初期から大流行し、現代においても誰もが知る有名な怪談会のスタイルとされていますが、これの明確な起源はいまだ不明です。

 《日本怪談》という独自のジャンルに惹かれ、古典を中心に日本全国のあらゆる怪談作品の研究をしているのが《京都精華大学 人文学部 堤邦彦研究室》です。
 我々は文献研究だけに留まらず、多くの謎と考察を生む《百物語》を実践することで、より深みのある研究成果を可能にしています。

 《百物語の館》は、伝統ある語りものの文化を現代に即した姿でお届けするため、夏に限らず一年を通して開催しております。
 妖しくも美しい日本怪談の世界を、是非、ご堪能ください。

《百物語》について  百物語の怪談会としての成立は、これまでの研究の中でもその正確な時期や理由が明らかになっていません。
 ですが、これまでの研究で百物語の成立に関係しているのではないかと言われてきているものがいくつかあります。

 一、「百鬼夜行」
 二、「巡物語」
 三、「百座法談」

 一つ目の「百鬼夜行」は、怪談を百話語るという形式の意味付けとして考えられています。
 しかし、百物語でもう一つ重要なのは「人が集まり、順に話をする」という形式です。そこで関わりが考えられるのが、「巡物語」「百座法談」です。
 巡物語は、月夜の手持無沙汰を順に話をすることで慰めると言った内容であり、月夜に話をする百物語の形式に近いものです。
 また、「百座法談」は人が集まり一日ずつ語り部が交代していき、最後には百話になるのです。
公演のこだわり・衣装  「着物の似合う街」と京都の象徴にもなった《着物》を着用します。
 浅井了意の「伽婢子」による百物語の作法に習い、青い色を意識した衣装にすることが多いです。
 時には台本の内容や会場に合わせて、現代風にアレンジを加えたものや、自由奔放に着こなしていた江戸風のアレンジにも挑戦しています。

公演のこだわり・道具  古来の百物語の作法によると、御札と盛塩で結界を貼り、鏡の前に刃物を集め、燭台に乗せた蝋燭と青い灯篭を用意します。
 こういったキーとなるアイテムを参考に用いて、舞台作りをしています。会場によっては直火が禁止の場所もありますので、本物の蝋燭と電気の蝋燭を使い分け、それぞれの良さを活かした舞台美術になっています。
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